日本は、今、本格的な買収時代に突入しつつあります。わが国における買収の件数は、年を追う毎に増えつづけ、2004年は2,000件を超える規模になりました。わが国で買収などのM&Aが急激に増えてきた背景には、主に二つの理由があります。
- M&Aに対する意識面の変化
- M&Aを可能にする制度面の変化
意識面の変化は、近年M&Aを実行した企業が徐々に効果を上げ始めていることと、件数が増えたことでM&Aがニュースなどで頻繁に取り上げられていることに起因するものと思われます。
また、制度面でのもっとも大きな変化は、商法改正により現金でなく株式交換によって買収ができるようになったことです。2007年には、外資系企業による株式交換の解禁を控え、ますます買収の機会は増えることでしょう。
買収が果たして良いか、悪いかは意見が分かれます。買収の成否は、結局、株主の価値が破壊されたのか、それとも増加したのかによって判断できますが、それがわかるのは、数年経ってからの話です。
ただ、買収によって自治権を失うことによる経営者や従業員の心理的影響は、はかり知れないものです。その点を踏まえ、ここでは、買収防衛についての基本的な考え方を述べます。 |