高収益企業を目指すには、不採算事業の整理を実施しなければならず、大きな痛みを伴います。このため、利害関係者にとって納得性が高く、合意が得られるような手法で、事業の整理を進めていかなければなりません。具体的な事業の整理は、以下の3つのステップを踏んで実施します。
■ステップ1:評価基準を考える
整理対象事業を評価するための基準を設定します。主な評価基準は、以下のとおりです。
- コア、ノンコア(ビジョン・企業戦略との整合性がとれているか)
- 収益性(ROA、ROIC、EVA、営業損益等社内の事業収益性基準を満たしているか(注1))
- 実行可能性(ステークスホルダーの合意を得られるか、法的に問題がないか等)
■ステップ2:評価する
ステップ1にて確定した評価基準にしたがって、整理対象事業を評価します。評価を進める際のポイントは以下のとおりです。
- 評価の定量化(評価の公正性を確保するため、前提を明確にして出来る限り定量化する)
- “しがらみ”や“聖域”の排除(客観的な評価を実施する)
■ステップ3:実行する
整理対象事業が確定したら、事業の清算か、売却かを選択し、実行に移します。一般的に売却価値の方が清算価値よりも高いことが多いため、売却候補が存在するならば、売却を検討するべきです。また、売却の場合は、買い手が事業を継続することにより、従業員や取引先への影響を極力抑えられます。
(注1:例えば、松下電器では、事業利益から資本コストを差し引いた独自指標であるCCM(キャピタル・コスト・マネジメント)とフリーキャッシュフロー(純現金収支)が三年連続赤字の事業は原則撤退。三菱電機では、シェアが10%以上を維持できることと市場の拡大が期待できることを前提としている)