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よくあるM&Aの疑問
買収支援に関する疑問
売却支援に関する疑問
買収防衛に関する疑問

よくあるM&Aの疑問

買収支援に関する疑問

売却支援に関する疑問

買収防衛に関する疑問

買収支援

Q. M&Aの2/3が失敗に終わっていると聞くが、成功の秘訣があるのか
A.  M&Aは、企業のビジョンと現状のギャップを短期間で埋めるための“最強の戦略オプション”の一つですが、その多くが失敗に終わっています。失敗の最も大きな理由は、“高く買ってしまう”ことです。“高く買わない”ためには、以下の点に注意することが必要です。
■シナジー効果の甘い見積
 売り手やアドバイザー等の影響や投資判断の時間的な制約により、シナジーを過剰に見積もってしまうケースが数多く見られます。このため、投資判断時には、シナジー効果が得られるか否かの正確な見極めが必要です。シナジーの見込まれる領域は以下のようなものがあります。
  • 研究開発
    技術供与
  • 購買
    集中購買 …効果が高い
  • 生産/物流
    生産技術の相互補完
    物流の共通化
    生産の効率化
  • 販売
    顧客基盤の共有 …効果を得にくい(部門の壁、インセンティブ欠落)
    商品、サービスラインの拡大
    市場支配力強化による価格交渉力向上 …効果が高い
  • バックオフィス
    人事、経理、総務、情報システム等の共通化 …効果を得にくい(追加コストの発生、企業文化の相違による)
  • 部門共通
    役員数の削減
    拠点の統廃合 …効果が高い
    余剰人員の削減
■リスクの把握が不十分
 デュー・ディリジェンスの際にリスクを見落とす可能性があります。このため、買収後にリスクが顕在化し、結果的に高い買いものをする羽目になります。買収に伴うリスクには以下のようなものがあります。
  • 会計リスク(粉飾決算、資産の劣化、未認識債務)
  • 税務リスク(将来の追徴課税)
  • 法務リスク(不利な取引契約、訴訟問題)
  • 環境リスク(土壌汚染、環境適用基準の不遵守)
  • 事業リスク(市場の悪化、経営陣・従業員の離脱、取引先の離脱)
■交渉力不足
 M&Aは一般的に、売り手有利に交渉が進められます。この理由として、需給要因と構造的要因の2つが挙げられます。
  • 需給要因
    買い手が多数存在する(売り手は、複数の買い手に声をかけ、最も売却条件のよい買い手を選ぶことが出来る)
    案件の希少性が高い(案件自体が少ない場合、買い手はこのチャンスを逃してはいけないと考えてしまう)
  • 構造的要因
    情報格差が存在する(売り手は、売却対象に関して詳細に把握しているのに対して、買い手は圧倒的に情報量が少ない。このため、救済型のM&Aを除けば、殆どの場合、売り手が有利となる)
    十分な交渉準備が出来ない(売り手は自分たちに有利なスケジュール、条件によってディールを進めるため、買い手は十分な準備期間を確保できない)
■目的の喪失
 M&Aは、そもそも戦略やビジョンを実現するための“手段”に過ぎないにも関わらず、ディールの成立が“目的”化してしまいます。これによって、買収価格が高騰したり、買い手にとって不利な条件を呑んでしまったりといったことが発生します。目的を見失う理由は、以下のようなものが挙げられます。
  • 目的のあいまいさ(短期間で交渉をまとめなければならず、M&Aの目的が明確にされていないままディールが進んでしまう)
  • 目的の取り違え(目的共有化の欠如やM&Aの知識不足によって、M&Aのゴールはディールの成立だと考えてしまう)
  • 途中で止められない心情(走り出したプロジェクトを途中で止めることは、担当者にとって心理的に受け入れがたい)
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Q. 敵対買収は成功するか
A.  現在、日本では敵対買収が注目を浴びていますが、M&A先進国のアメリカでは敵対買収の時代は過ぎ、友好的な買収を模索するようになってきました。敵対的な買収では、成功を収めることが難しいとの認識が広がってきたことがその理由です。敵対買収が失敗に終わる原因は、以下のようなものが挙げられます。
■デュー・ディリジェンスを実施できないことによる誤算
  • 価値を精緻に見積もれない
  • 内在するリスクを見抜けない
■価値の毀損
  • 従業員が辞めてしまう(買収企業への反感やリストラの恐怖による離脱)
  • 顧客やブランド価値を失ってしまう(社会的な批判)
  • 買収先の防衛策により価値が毀損してしまう(例:焦土作戦、クラウンジュエル等)
■買収価格の高騰
  • プレミアムにより買収価格が高騰する(例:TOBプレミアム等により、通常の株価よりも高く買収してしまう)
  • 買収対象企業の防衛策により買収価格が高騰する(例:ホワイトナイト等)
  • 多額のコストが発生する(例:買い手の優秀な人材の登用、プロフェッショナルの登用、株主・メディア・政治家とのコミュニケーションコスト等)
 一方で、友好的に買収を成功させるには、以下の項目を実施する必要があります。
  • 買収先の経営陣、従業員を尊重することで信頼関係を築く
  • 買収後のビジョンを明確化する
  • シナジーを正確に見積もる
  • デュー・ディリジェンスを実施する
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Q. 買収価格をどのように設定したらよいか
A.  買収価値の構造を理解し、M&Aの効果を最大化するように買収価格を設定する必要があります。買収価格設定の具体的なポイントは以下のとおりです。
■買収価格は買収によって得られる価値を超えてはならない
 M&Aの利益は、買収価値(買収によって得られる価値)から買収価格を差し引いたものです。買収価格が買収価値を超えるとM&Aの利益はマイナスになり、M&Aで損をすることになるのです。M&Aの利益の算定式は以下のとおりです。
M&Aの利益 = 買収価値 − 買収価格
■買収価値は現状価値とシナジー効果によって決まる
 買収価値は、買収対象の現状価値(本質価値)に、買収によるシナジー効果(M&A後の価値創造)を加算したものです。バリュエーションによって、現状価値、買収によるシナジー効果を大胆かつ精緻に算定することが、M&Aの効果を最大化する鍵です。 買収価値の算定式は以下のとおりです。
買収価値 = 現状価値 + 買収によるシナジー効果(財務・税務戦略 + 事業の統廃合 − 成長のための梃入れ投資 + 業務効率化 + 成長戦略 + Exit(売却)戦略)
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売却支援

Q. 事業整理によって、収益力を高めたい
A.
 高収益企業を目指すには、不採算事業の整理を実施しなければならず、大きな痛みを伴います。このため、利害関係者にとって納得性が高く、合意が得られるような手法で、事業の整理を進めていかなければなりません。具体的な事業の整理は、以下の3つのステップを踏んで実施します。
■ステップ1:評価基準を考える
 整理対象事業を評価するための基準を設定します。主な評価基準は、以下のとおりです。
  • コア、ノンコア(ビジョン・企業戦略との整合性がとれているか)
  • 収益性(ROA、ROIC、EVA、営業損益等社内の事業収益性基準を満たしているか(注1)
  • 実行可能性(ステークスホルダーの合意を得られるか、法的に問題がないか等)
■ステップ2:評価する
 ステップ1にて確定した評価基準にしたがって、整理対象事業を評価します。評価を進める際のポイントは以下のとおりです。
  • 評価の定量化(評価の公正性を確保するため、前提を明確にして出来る限り定量化する)
  • “しがらみ”や“聖域”の排除(客観的な評価を実施する)
■ステップ3:実行する
 整理対象事業が確定したら、事業の清算か、売却かを選択し、実行に移します。一般的に売却価値の方が清算価値よりも高いことが多いため、売却候補が存在するならば、売却を検討するべきです。また、売却の場合は、買い手が事業を継続することにより、従業員や取引先への影響を極力抑えられます。
(注1:例えば、松下電器では、事業利益から資本コストを差し引いた独自指標であるCCM(キャピタル・コスト・マネジメント)とフリーキャッシュフロー(純現金収支)が三年連続赤字の事業は原則撤退。三菱電機では、シェアが10%以上を維持できることと市場の拡大が期待できることを前提としている)
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Q. 社内のある事業部を独立させたいが具体的にどのように進めたらよいのか
A.  本体からの切り離しが決まった事業は、外部機関への売却以外に、事業部経営陣等が自社の一事業部門等を買収するMBO(Management Buy Out)によって処理することが出来ます。
 MBOでは、現経営陣が引き続き企業の舵を取ることになります。このため、日本の企業風土に馴染みやすく、一般的なM&Aと比較しても成功の可能性が高いと言われています。事実、1999年から2003年の5年の間に、案件数ベースで約2倍、金額ベースで約20倍弱と急速に増加してきました。MBOのメリットと注意点は以下のようなものが挙げられます。
■MBOのメリット
  • 売り手のメリット
    有効的な関係の継続(経営陣、従業員に遺恨を残さない)
  • 買い手のメリット
    (価値創造)
    モチベーションの向上(自ら経営者兼株主となる)
    機動的な意思決定(制約から開放される)
    (リスク軽減)
    事業の継続性(経営資源をそのまま引き継ぐことができる)
    リスクの把握(現経営陣は内部情報を持っている)
■MBOの注意点
  • アローンコストの発生(親会社の信用力が効かない。また、今まで本社経費として負担してきた、情報システム・経理・人事等の費用負担が増加する可能性がある)
  • 借入の負担(買収資金の多くを借入によって調達するため、買収後には見込んだ利益獲得を達成し、借入の返済を滞りなく行わねばならい。返済が進まなければ、資産売却や人員整理に迫られることがある)
  • 投資スキームの安定性の欠如(シェアホルダー、デットホルダーの変更に伴い、経営陣にコミュニケーション負荷がかかる)
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Q. いくらで売却すればいいのか
A.  売り手は、妥当な価格で売却することに努めるべきです。
 但し、売却により、企業が蓄積してきた有形資産の他、ノウハウや知識などの重要な無形資産を手放すことになります。ステークスホルダーに対する説明責任も発生するため、可能な範囲で売却価格を高くすることが必要になります。売却価格を高くするためには、以下の2点に注力する必要があります。
■経営資源の魅力を理解してもらう
 買い手は、買収対象の現状価値(本質価値)と、買収することでより有効活用できる経営資源(技術力、ブランド、ノウハウ、優良な顧客基盤等)とを総合的に判断して、買収で得られる価値を把握します。売り手が売却価格を高くするには、売却対象に含まれる経営資源の魅力を、買い手に理解してもらう必要があります。理解を促進するポイントは以下のとおりです。
  • 経営資源の魅力を理解し得る買い手候補を選出する(例:同業他社/事業の成長に自信を持つ再生ファンド)
  • 買い手ごとに経営資源の魅力を明確にする(例:技術力が補完関係にある/顧客基盤の共有化が可能である)
■交渉力を向上させる
 一方で、交渉力の向上によっても売却価格を高くすることが可能です。売り手にとって、交渉力を向上させるためのポイントは以下のとおりです。
  • 売却対象の希少性を強調する(例:売却時期による希少性/業界の寡占化状況による希少性)
  • 複数の買い手を競わせる
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買収防衛

Q. 株価が低迷しているがどうしたらよいのか
A.  株価低迷の理由には2つパターンがあり、パターンごとに適切な対策を講じなければなりません。株価低迷のパターンとその対策は以下のとおりです。
■評価が低い
  • 低迷理由
     企業の本質価値自体は高いが、市場との対話がうまくいっていないため、株式市場が過小評価している。
  • 対策
     株主に対する積極的アピールを実施してこなかった企業が目立ちます。直ちにIRを開始し、市場の評価と本質価値の差を埋める努力を行わなければなりません。
■価値が低い
  • 低迷理由
     企業の本質価値自体が、そもそも低く、株式市場もそのように評価している。
  • 対策
     企業の本質価値を上げる対策を検討する必要があります。まずは、課題とその施策を洗い出します。次に、キャッシュフロー増加に向け、短期間で大きな効果が見込める施策を重点的に実施していきます。
 いずれにしても、まずは、バリュエーションによって企業の本質価値を算定し、株式市場の評価である時価総額と比較することが、低迷の理由を突き止める第一歩です。
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Q. 自分の会社がどの程度“買収されやすい“か知りたい
A.  自社が“買収されやすい”か否かは、買収の魅力度、買収の実現可能性の2つに依存します。まずは、この2つのポイントから“買収されやすさ”を把握し、状況に合わせた対策を講じる必要があります。
■買収の魅力度
  • 企業単体の割安度
    資産価値(健全性、含み資産、余剰現預金等)
    事業価値(収益力から算定する本質的な価値)
    安定性(自己資本比率等)
  • 魅力的な経営資源
    優良な取引先
    従業員のスキル
    技術力・特許
    商品ブランド、企業ブランド
    拠点配置
    営業免許
  • 改善可能な非効率の部分
    リストラの実行可能性
■買収の実現可能性
  • 株式流動性
    浮動株比率の高さ
    大株主が株式を手放す可能性
  • 救済企業の存在(大手の系列傘下か、金融機関との関係は良好か)
  • 防衛対策の状況
  • 政治的圧力の有無(メディア産業、インフラ産業、軍需産業等は買収に対する批判が大きい)
 上記以外にも、“買収されやすさ”は外部環境に依存します。影響を与えうる外部環境要因は以下のようなものが挙げられます。
■外部環境
  • 業界のシェア構造(シェア争いの動向、シェアの過去推移)
  • 業界のビジネス構造(莫大な開発費負担の必要な医薬品業界、規模のメリットが効く卸売業界等、業界特有の事情)
  • 業界の再編機運(国内外における業界の再編機運)
  • 競合の資金力(競合の手持ち資金、競合の資金調達力)
  • 競合の経営者のタイプ(保守的か、先進的か)
  • フィナンシャルバイヤーの動向
  • 相場動向
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